磯焼け被害と、藻場再生について

磯焼けとは?

 本来、コンブ・ワカメ・アラメなどの豊かな海藻類に覆われている三陸の海。海藻はウニやアワビ等のエサとなり、良質な水産資源の基礎となってきました。

 しかし近年、冬場の海水温の上昇に伴い、冬に活動が止まるはずのウニ・ツブが真冬でも活発に摂食する状況が続いています。1月から2月は、海藻類の幼体が成長しはじめる時期。この時期に幼体が食べられてしまうとその後の海藻類の成長に大ダメージとなってしまいます。

藻場の喪失と漁業への影響

 海藻の幼体が食べられた結果、ウニ・ツブだけ大量発生し、海藻類がない状態、海の砂漠のような状態が発生します。これが「磯焼け」です。

 この問題は日本沿岸各地でおきていますが、三陸では近年、深刻度が加速しています。

 藻場は魚たちのすみかであり餌場。藻場の喪失はアワビの激減など深刻な漁業被害にも結びついています。

藻場は再生できる?

一度ウニやツブが大量発生してしまうと、その海域では自然の力だけで藻場が再生することは困難です。

 こうした磯焼け対策は全国各地でおこなわれていますが、我々は三陸にあった再生手法を確立するため、地道な生態調査と潜水作業を繰り返してきました。

 その中で、私たちは三陸複数地域で藻場の再生に成功し、その手法を他地域でも展開し始めています。

豊かな海を取り戻す

 こうした地道な活動を経て、より多くの地域で藻場再生の芽を伸ばすために私たちは行政や漁協と連携し地域プロジェクトと、新たなボランティアダイバーの育成を開始しました。

また、漁協の要請を受け、アワビ稚貝の放流にも取組んでいます。

広大な三陸海岸ですが、できることから。

活動の成果が各地で見え始めました。

ダイバーとして再生に関わる意義​

 砂漠のように、海藻が全くない岩場でも地道なウニ・ツブの除去や海藻の移植を行うと、1年で全面びっしりと海藻がはえ、生態系も回復します。作業はオープンウォーターライセンスでも十分参加可能で、裾野の広い活動です。

 少ない予算のなか、多くの地域で藻場再生をすすめるにはボランティアダイバーが欠かせません。活動にぜひご参加ください。

豊かな海の幸のため

 回復した藻場のまわりでは、ウニやアワビの実入りもよくなり、三陸の海の幸の源を実感できます。食べ物が自然に育まれていることを実感する瞬間でもあります。

 海の中で自然の変化に向き合いながら、漁業者と協力して、ダイバーとしての自分のスキルを活かす。ときには漁師さんから美味しいおすそわけも。ボランティアダイバーはとても楽しく、意義ある活動です。新たなダイバーの参加をお待ちしています!

私たちの活動の結果再生した藻場で泳ぐ魚たちの群れ。大きく育った海藻は魚たちのすみかとなり、生き物を育んでいきます。三陸の豊かな生態系を感じながら私たちは活動に取り組んでいます。

連携ダイビングショップのご案内

三陸の海を満喫しよう!

岩手県大船渡市
三陸ボランティアダイバーズ代表 佐藤の経営するダイビングショップです。

宮城県女川町

震災後、ボランティア活動をずっとともにしてきた高橋正祥さんが経営するショップです。